脳遺伝子の進化

Activity-dependent Expression of occ1 in Excitatory Neurons Is a Characteristic Feature of the Primate Visual Cortex
Takahata T, Komatsu Y, Watakabe A, Hashikawa T, Tochitani S, Yamamori T.
Cereb Cortex. 2006 Jul;16(7):929-40. Epub 2005 Sep 8.

理研から。新皮質で発現するocc1という遺伝子について。occ1のmRNA発現は2つの様態を示し、1つは視床からの入力を受ける興奮ニューロン(特に一次視覚野V1に多い)で発現する。もう一つはパルブアルブミン陽性のGABA介在ニューロンでの発現。単眼を切除すると興奮ニューロンでの発現量は減少するが、介在ニューロンでは減少を見せない。マーモセット、マウス、ウサギ、フェレットで発現の種差も調べていて、マカクから遠い種では、興奮性のニューロンでの発現が見られない。どうやら興奮ニューロンにおける活動依存性の発現様態は霊長類以降に獲得したメカニズムが絡んでいるらしい。