本日のキーワード

response selectivity vs. Mach's principle
non-locality
google 的知性 vs. synthesis (ダーウィン種の起源』)

前半は脳科学パラダイムについて。反応選択性の議論に終始していては意識の基盤の説明は不可能、という点は非常に同感。「革命は反応選択性のパラダイムから脱したところにある」。差異だけに注目していても埒が明かない。ただ茂木さんの「統計的な議論では一回性の認識を説明しつくせない」という辺りはやはり説明が足りない気がする。n+1 回目の認識がどのようなものになるかも分からないような形で、僕たちの認識は常に成り立っているのではないだろうか。クリプキの言うように、認識が常に結果としてのみ見いだされるのならば、認識の結果に関する統計的な議論と、一回性の認識の議論とは根本的なレベルでの差はないはずだ。
後半はgoogle 的知性をどう乗り越えて「ロマンチックな」科学を推進していくべきか、という話題。「古き良き AI」と揶揄されてきたような知の在り方が、ここに来て趨勢を揮っているわけで、これをどう受け止めて、総合的な知を打ち立てるか、という問題。ポスドク問題とかも絡みだして、非常に気分が重くなる。結論は google を活用した上で、他分野の論文を沢山読んで、いろんな人と交流して、ダーウィンの『種の起源』的な総合知を目指すべし、ということで。人生がもう二、三本くらい必要な感じです(人生の助数詞は何だろうか)。はあ。