雨の月曜日@大阪

しばらく日記を書いていなかったので備忘録を兼ね、今週の月曜日だけ中途半端に振り返ってみます。
 
月曜日、研究成果の発表会のようなものがあって、大阪まで行って来ました。
夜行バスで4000円ちょい。JRとか京王とかの大手だと8000円とかしますが、今は中小バス会社がいろいろ頑張って企画していますね。このサイト(高速バスを徹底比較≪BUS比較.com≫)が沢山のバス会社間の比較が出来て使いやすかったです。
  
いつもは夜行バスでもすぐに寝られるのですが、今回はずっとごちゃごちゃ喋っている男二人組がいて、妙に気になってほとんど寝られませんでした。しかし意外と腹は立たず、落ち着いて過去に思いを巡らすいい機会になりました。なんだか色んな人がとても懐かしく思えたのです。それはそうと、トイレ休憩で立ち寄る深夜のサービスエリアというのは、閑散と若い客層とが織り成す開放感と、そして道の先が夜の闇に紛れて判然としない不安とで、妙に昂揚させられます。牧ノ原、草津、とサービスエリアに立ち寄っただけになってしまいましたが、いつか訪れたいところです。
 
朝7時に新大阪に着いてそのまま千里中央へ移動。モスバーガーで朝からテリヤキバーガーかじりながら河野哲也氏の最新刊『「心」はからだの外にある―「エコロジカルな私」の哲学 (NHKブックス)』を読む。僕はこの先生の授業を受けて以来(とても有意義で楽しい授業でした)、著書は全部チェックしていて、なんというか主張に対して心情的にはすごく首を縦に振りたいのですが、やはりギブソンの知覚理論はなかなか生理学と整合性が付かず、肝心の論証にはいつもいまいち納得できないのです。でも苦しんでいる人が読んだら間違いなく軽やかな心持ちになれる、そんな本でした。
 
さて、初めてポスター発表というものをやってみました。緊張はしませんでしたが、始まってすぐいらっしゃた数人に対しては、やはり説明が拙くなってしまいますね。何度も繰り返すうちにどんどん説明の明晰さが増していくのが自分でも解りました。予行演習していないのがそもそも間違いなんですけれど。僕の結果はまあ、神経科学的には目新しいものではないのかもしれませんが、言語学認知科学方面の方からは面白がってもらえたようです。
そのあとの交流会は同僚がみな先に帰ってしまい拠り所なかったのですが、日頃コンピュータ・スクリーンごしに敬意のまなざしを注いでいた方と直接お話できて良かったです。とても気さくな方で、サブカル方面の話で盛り上がれたのも嬉しかったです。現象学的自己とやらに、ぜひ迫ってみたいものです。
 
誰も友達が残ってくれなかったので、一人でミナミへ移動して串カツ屋へ。案外、動物園前界隈のお店は夜が早いのですね。平日だったからでしょうか。夜9時ぐらいなのにアーケード街はほとんどシャッターが下りていました。いつも賑やかな街並みを見ていたので、ちょっとがっかり。それにしても串カツは相変わらず安くてうまい。ここぞとばかりに15本ほど食べたでしょうか。牛、豚、キス、玉ねぎ、エリンギ、ししとう、…あれ、もう思い出せない。串カツ食いながらもまた『「心」はからだの外にある―「エコロジカルな私」の哲学 (NHKブックス)』を読んで。変な客。東京にもこのスタイルのお店があればぜひ行ってみたいものです。*1
 
その夜は新大阪でカプセル・ホテル泊。カプセル・ホテル、初体験です。いつもは野宿ですましていたところだから(笑)。ああ、大人になつちまつたのだろうか。しかし、この快適さだったら、冬にはいいです。夏は懲りずに野宿を続けて行きたいですが。
NHKテレビの流れる休憩コーナーでは客がそれぞれ思い思いに新聞を読んだり、カップラーメンをすすったり、居眠りをしたり、たまに目を引くニュースが流れると、みんなちらっとテレビを眺め、またそれぞれの営みに戻っていく。なんとも心地よい時間でした。僕はといえばビール飲みながら泉鏡花「雛がたり」読んでました。春になると読みたくなるんです。んで、カプセル行き。小さいボックスってのは意外と安心感があります。子宮回帰願望でしょうか。いつのまにか眠ってしまいました。すやすや。

*1:探したら、おうさるB食さんで紹介されていました。丸の内にあるのか…来週末にでも行って見ようか。