君と上手く話せないこと。


北海道でのお仕事終了。夜の飛行機まで遊ぶぜ!と意気込むも UFJ 銀行 ATM サービス停止により金欠。中島公園の木陰で缶ビール飲みながら Buzsaki 読む俺。札幌は真夏でも木陰に入れば快適この上ない。
あとで文学館の吉増剛造展を見よう。昨年は太宰治展に。あれだけ愛読していたのにパーソナルな部分にはほとんど興味がないのだなあ、ということを改めて実感。常設のアイヌ文学の展示の方が印象的だった。
それにしても今回のワークショップでははっきりふがいなさを感じた俺。言語に関して研究しているわけだけれど、脳という同じ系での振る舞いとして取り扱うならば、同じミクロな語彙に還元していかなければならんと思っている。学習というテーマなんていうのは、げっ歯類からヒトにまで至る一連の強力な数学的モデルがあって、まあ、どのモデルを採用するかいろいろ問題はあるけれど、少なくとも議論のとっかかりにはなるのである。
一方の言語は、というと、確かにモデルがあることにはあるが、しかし全く脳における計算課程を考慮しないものばかりである (Hagoort や Jackendoff はリアリティを取り入れつつある)。詰まるところ何を観察すべきなのか、それすらもあやふやなまま脳活動を観測しているという状況だ。これでは議論すらままならない。ヒトにはめったなことでは電極をさせないからニューロンの挙動がつかめないとか、そういう技術的な問題はいずれは解決するかもしれないけれど、理論的な部分が進展しない以上は、根本的な解決には至らないのである。理論もやらなきゃなのかなあ。無理!ともかくこのままではいかん、ということを強く再認識できたという意味では意義のあるワークショップだった。月末再び学会で来札予定。少しでも前進しておきたいものだ。とりあえず Buzsaki 再読。
謝辞:ご意見をいだいたり議論していただいた方々には厚く御礼申し上げます。食事や飲み会に誘ってくれた方々にも感謝しております。またうまい店を見つけたので来年もよろしくお願いいたします。
今回も札幌の友人、アサイid:Asay) くんとさゆり (id:Fredrika) さんには大変お世話になりました。大通りのビアガーデン、初めてでわくわくしました。この気候でどうしてビアガーデンが大盛況なのかは未だに謎ですが。平日の夜に遅くまで引き留めて申し訳ありませんでした。
id:ayabou さんが昨年教えてくださったカフェ、すごく居心地が良かったです。うまいコーヒーと加山又造の画集にやられました。また月末浸らせていただきます。