研究

雑誌 『SYNAPSE -Academic Groove-』 vol. 1 つくりました!

ご無沙汰しています. この度,研究を通じて出会った友人たちと雑誌『SYNAPSE -Academic Groove-』*1を制作しました.ぼくたち編集チーム SYNAPSE project は,学術の魅力をより多くの人へ届ける「サイエンス・コミュニケーション」を目的とし,専門領域の枠…

「シンポジウム『生成文法の可能性』レポ」への言語脳科学からの応答

2008 年 11 月 9 日に専修大学で行なわれたシンポジウム「生成文法の可能性」に参加し、いつもブログ上でお世話になっている id:dlit さんともお会いすることが出来ました。お会いした感想としては同じく、若け〜というのと、やっぱり言語学の方はきれるな〜…

走ることについて思うときに僕の流す音

投稿していた論文の二度目の査読が終わって返事が返ってきた。30 日で解析加えて議論改善しろ、って無理だよ。死む。なんだかいろいろうまくいかないことが多くて失速気味なのだけれど、そんなときは Cajun Dance Party を聴くに限る。身体のどこかに眠って…

君と上手く話せないこと。

北海道でのお仕事終了。夜の飛行機まで遊ぶぜ!と意気込むも UFJ 銀行 ATM サービス停止により金欠。中島公園の木陰で缶ビール飲みながら Buzsaki 読む俺。札幌は真夏でも木陰に入れば快適この上ない。 あとで文学館の吉増剛造展を見よう。昨年は太宰治展に…

第 31 回 日本神経科学大会雑感。

日本神経科学大会で、口演に来てくださったり議論したり飲んだりしてくださったみなさん、ありがとうございました。何人ものかたに身元がバレていたようで、もうブログで名前出してもいいような気がしたです。広いようで狭い業界ですし、どうせ書いている内…

数時間も13年も私にとっては同じなの

昨日は締め切り間際に書類を提出しに行ったら、sumidatomohisa さん、 boy-smith くん、その他授業や勉強会などで馴染みの人たちが集まっていて、みんなこの数日、あるいは数週間、苦労したんだろうなあ、といった感じでげっそりしていて、愛おしくなってし…

俺は愚図だし学振もないけど

自由と喚いている不自由がここにある。というわけで。 夜中のコーヒーを濃いブラックにして。 明日が学振*1の申請締め切りということで二徹で書類書いてます。 金が〜欲しくて〜徹夜して〜落ち〜る〜だけ〜。 *1:勤労貧困な現状脱出の唯一の手段!

自らの伝言

地表面の七割は水 人体の七割も水 われわれの最も深い感情も思想も 水が感じ 水が考へてゐるにちがひない大岡信『故郷の水へのメッセージ』 雑誌に投稿していた論文にコメントが付いて戻ってきた。2 人の査読者のうち 1 人はべた褒め、と見せかけ結構突っ込…

僕の小規模な失敗

昨夜は資料集めのために初めて本郷の文学部図書館に行ってきた。読みたくても身近になかった本が地下の書庫にみっちりと背を並べていてひどく鼻息が荒くなった。こういった知識の大洪水を前にすると一生かけてもとても吸収しきれない量に絶望すると同時にわ…

平成理想主義

今日は本郷にて Buzsaki の 『Rhythms of the Brain』 の勉強会メンバーと忘年会。発達心理学、分子生物学、ロボット工学まで幅広いメンバーが集う。誰もがそれぞれの専門知を愛しながら、かつ、他領域の知へと接続しようという意欲に溢れている。とても気持…

ムーランルージュで息も絶え絶え

現実逃避してはてなスターをいじる。画像はスウィングしているときの脳活動を fMRI で撮影したもの。みんなもスウィングで脳を活性化、玉虫色に染め上げてくれよな!*1 いつもどおり聴覚計算論のセミナーに行くと何故か今日は学生が僕ひとり。講師はフランス…

There's A Riot Goin'On

外部のエンジニアさんとプログラムの修正のやりとりを重ねつつ、働きに働いた怒涛の週末が過ぎて、今日からは研究に本腰入れる。 皿さんとの TMS 実験 (プロジェクトB2) はいよいよ本番が始まった。脳に磁気刺激をぱちぱちとくり返す恐ろしい日々が4年ぶりに…

十六番目の月が一番好き

刺激提示プログラムにエラーがないか、確認。ほぼOK。明日は刺激提示装置と TMS (脳を磁気で刺激する装置) とを接続する。 夕方、キャンパスで言語屋さんの十六○くんに会い、季節はずれのおでん (だいこん) を貰う。真夏におでんとは粋な男だ。 言語運用 per…

夕方に簡単に雨が上がったその後で

規律=訓練の行使は、視線の作用によって強制を加える仕組みを前提としている。見ることを可能にするテクノロジーによって、権力の効果が生じる装置、しかも逆に、強制権の諸手段によって、それらが適用される当の人々がはっきり可視的になる装置を前提とす…

セカンド・ノンカミング

学会に向け要旨作成中。1文目:言語学。3文目以降:神経科学。 要するに2文目こそが、腕の見せ所であり、かつ、僕が従事する分野の原理的隘路を顕にするのである。無い腕は揮えぬ。ぐぬ。

大阪春の靭

朝、7時半に梅田着。寝呆けた頭のまま PRONTO でカプチーノとハムエッグトーストの朝食。一服してようやく目が覚める。どうやら深夜バスではトイレ休憩も含め、一回も目を覚まさなかったらしい。初めての経験。場違いな人間になってゆくに従って、図太さも増…

サンデー・セタガヤ・サンデー

id:nosem さんにお会いしに、日本大学で行われた社会言語学会に (げふんげふん) してきた。本や論文を読むのも大事だけれど、やっぱり生の声というのは何にも代え難く貴重で、nosem さんのお話を聞けて本当に勉強になった。お疲れのところ、ありがとうござい…

SPMの標準的テキスト

僕の知っている限りでは、SPM (Spatial Parametric Mapping) 開発メンバーらの手による『Human Brain Function, Second Edition』(の Section PART 2)が SPM の標準的なテキストなのですが、そのオンライン版が以下で無料で入手できます。 Human Brain Funct…

4次元突入。

色々書き込んでいるのはビルの単面投象図、ではなく、3次元行列の構造。 全くのプロミングのド素人であり、周りに頼れる人もいない中、何とか実用に手が届くレベルの醜い matlab スクリプトを書き連ねている日々なのだが、いよいよ煮詰まってきた。 3次元の…

繰り返しのある分散分析→事後比較

被験者内要因の事後比較はどうすればよいのか。 どの本にもサイトにも解りやすい説明はなかなかない。 岸本淳司先生のPDFはシンプルな説明。 経時データの多重比較法 誤差が球面性の仮定を満たしていれば、被験者の対応を考慮した事後検定(Dunnettの検定やTu…

ただ春を待つ。

土日は後輩の卒業研究に付きっ切りでしたが、暇を見て髪を切りました。 対象性の破れが生じました。 髪が薄くなったせいか光トポグラフィー*1の感度が上昇。 被験者数は1ですが、なかなか面白い結果です。 あとはどれだけ被験者数を増やせるか。 この1年間、…

人が実験を起こすんじゃない、実験が人を起こすんだ

先生: 「エラーが出た、実験を中止しなさい。」 僕: 「いや、平気なんですよ、後でちゃんとチェックすれば…」 先生: 「駄目です、やり直しです。」 僕: 「まだいけます、続けさせて下さい!」 先生: 「駄目だ!!」 僕: 「…何がマニュアルだ……実験は現場…

知識労働力体制の下では、システムこそが働く人々に仕えなければならない 

タイトルは先日亡くなったピーター・ドラッカーの言です。別に信奉者ではありませんが。 大学人の会主催シンポジウム『任期制・年俸制導入と評価制度は大学と教育をどう変えるか』概要ご報告より上智大学・福井直樹先生のお話『アメリカの大学における「任期…

逆チューリングテスト

ここのところ解析のためのプログラミングに追われる日々です。プログラミングを毛嫌い(食わず嫌い)していた僕ですが、なんとなく面白みが解ってきました。謂わばコンピュータとの会話ですね。もちろんコンピュータに情緒を感じることはできませんから、いか…

停滞

学部4年からやっている研究、もう実験も終わってデータ処理もほとんど終わっているのですが、なにせ脳活動のデータというのは時間×空間×各種パラメータと、非常に次元が大きいので、きちんと統計的にものを言うのが、難しいんですよね。それで色んなソフトに…

モルモット11体目。

失礼。ヒト相手の実験でした。 被験者の方には、過酷な実験にお付き合い頂き感謝しております。 でも、ヒト相手の実験てのはある種のストレスが溜まる。失敗はできないという緊張と気配りとで、結構へとへとになります。もちろん被験者の方もへとへとになる…

エレガンスの勝利

やった。非エレガントな実験2を実行に移す前に見事つぶしました。共著でかなりの大物先生が絡んできて中々後に引けない状態だったのだが。。 素人が一生懸命シンタクティック・ツリー*1を描いて先生を説得いたしました。ソクラテスみたいな豚よりもナオミ・…

言語に関するMEG実験

結果も出て、そろそろ論文書き出す雰囲気だったのだけれど、先生から「追加実験しましょう」と提案。つまり実験1に加えて、新たに実験2を行い、2つをまとめて論文にする、と。 個人的には自分でデザイン立てた実験1が、かなりエレガントである、という自…